あらすじ 「半霊とその体と、どっちが本体なの?」 ってよく聞かれるけど、それはどっちも間違い。 私は半霊だし、半霊は私。 どっちがどっちなんてことはない。 それは嬉しい涙と悲しい涙に違いがないように。 青空と星空に違いがないように。 正解を言うのであれば、ただ一言。私だ。 いや、私「だった」と言ったらいいのか……。 朝、目が覚める。 私は上手く動けない。でも私は動かせる。 私を上手く動かせない。でも私は動けた。 私は私ではなくなって、私は私になった。 私は、確かに今、半霊になった。 「え、ちょっ、どういうことー!?」 −−−−− ゆ「私じゃないわよ」 よ「まだ私何も聞いてません」 ゆ「いいわ、私に任せておきなさい」 よ「勝手に話を進めるの好きですね」 ゆ「とりあえず元に戻るのは諦めるとして」 よ「今さらりとすごいこと言いましたよね」 ゆ「体を上手く動かせる特訓から始めましょう」 よ「冗談じゃなかったんですねさっきの発言」 ゆ「今までと同じくらい上手く、人間の体を動かせるようになればいいのよ」 よ「それって本当に解決になるんですかね」 ゆ「そうと決まれば膳は急げ、修行の始まりよ!」 よ「それって本当に解決になるんですかね」 |